週刊アーサー、不定期便

「週刊アーサー、不定期便」の創刊号です。
今日は第2話 ですが、初めての人に少し説明しておきましょう。
先月日本武道館で行われたユーミンのトリビュートコンサート
「Queen's Fellows」に、アーサーと彼のバイク仲間が映像で出演しました。
どこからそんな話しになったのか、そのことから 話しは始まりました。
詳しくは「過去の小部屋」を御覧下さい。
そして、第2話の始まりです。
第1話では、どういうきっかけで制作会社のスタッフと出会ったか。
その辺のお話でした。
今日の話しは、またまた濃い話です。なんでこんな面白い人が 集まるわけ?バイクのことから人生観まで、たっぷり聞かせてくれます。

編集

映像の制作会社の人が、連絡してきたわけですね。
アーサー で、倒産した奴で夜逃げのプロフェショナルっていうのが教会に来てんのよ。倒産してさ、もう夜逃げして、家賃も払わないで逃げ回って、ほんでそういうのが教会に何人か来てね。
松沢もやさしい奴だから、いろいろ弁護士を紹介してあげて。弁護士のクリスチャン、知ってっから。 自己破産の手続きをしてね、やっぱりちゃんとこう、弁護士使ってちゃんとケジメつけるみたいな のを手伝ってあげたわけ。その弁護士もボランティア的に助けてあげたりして。
   
  そのおっさんが、ま、あのー、長渕剛がエイズになったようなやせこけた奴なんだけど、エイズじゃないんだけど。
俺ら、墓から蘇ったベートーベンとかさぁ、もおあんまりにも顔色悪くてさ、あの、毛もぼさぼさなんで、鼻に綿詰めて口に綿詰めたら、なんか古代のミイラがね、発掘されたみたいな顔で写 真撮ったり、そんな変わった奴なんだけど。
   
  そいつが、不思議だけど婦人物の衣類の仕事やってたの、昔。もう全然仕事ないんだけど、今「バッタ屋」やってんの。で、バッタ屋やってんだけど、そのバッタ屋の世界の中でも、いわゆるもう破産した所の商品をお金出して買ってそれを売り捌くみたいなね。もう、テキ屋的なんだよね。
そういう仕事やってる人たちの仲間で、やっぱりギャンブルやって事業に失敗して、自殺考えた人なんかがいてね。そいつに自殺なんかやめろ、と。自殺なんかやめて教会に来い、と言ったわけ。それで教会に来て、クリスチャンになる奴がいるんだよ。そういう変わったのが。
   
  でまあ、そいつが制作会社の奴と話ししてね。 なんかちょっとやくざまがいみたいなところがあるから。
「アーサーさんとね松沢はね、5秒そこそこのものには出ない。 だから映像っていっても5秒くらいならね、もう話さない方がいい」と。 で、「彼らのレベルはね、普通のレベルじゃないから、この話しをもって行くんなら…」って俺らいない のにさぁ、勝手にエージェントになってるわけさ!
そして、「クロエの映画にも出たから、それを見ろ。」と。 そしたらみんな見てさ、そんで教会に来て、その進藤という監督さんまで来て、ほんで彼らも満足したわけ。 そして結局この前の月曜日、撮影に来て。10時から6時くらいまでかかったかな。 教会の中にバイク3台入れて、 こういうバイクファッションで。
編集 映像には誰が出たんですか。
アーサー 俺が言ったのは5〜6人の、やっぱり中年の生活感のある、それでいてバイクを愛してバイクに乗る…。
若い奴が親のスネかじって親にバイク買ってもらって、中途半端に生きながらバイクに乗ったら、バイクに逆に乗せられているような雰囲気に見えちゃう場合もあるんだよね。
だからやっぱり、ハーレーがすごいんじゃなくてね、乗ってる奴がすごいんだっていうね、やっぱり乗ってる奴が生き方持っていたら、ハーレーに負けないで逆にハーレーを、自分を輝かせる ために用いるけど、生き方を持ってないとハーレーに飲み込まれちゃうね。それだけの伝統を持ってるバイクだからね。
 
  だから中年の人たちで、ある程度生活感持ってる人。
やっぱりどんなに映像でもね、俺はその人の生き方っていうものが必ずね、バイクの中に出る。 やっぱり「人の心に満ちているものは顔に出る」って書いてあるから。
俺は今、モデルの仕事やってるけど、結局モデルってのはいろんな企業や会社が、自分達の商品を売るためにイメージをまず作るわけね。で、選ぶわけ。こういう人をモデルに使って自分の商品を着せたり乗ってもらったり、自分達の会社のPRのために。だから彼らのイメージにフィットすればいいんだよね。ということはほとんど外側のルックス。人は外側を見るってあるけど。
編集 生活感を持っているというのは、どういうことですか。
アーサー この前ドラマで、役者が「私の父親が、見えるものが大切じゃなくて、見えないものが大切なんだ。」っていうような台詞を言ってたわけ。俺、バイブルの台詞じゃないか、ってね。
俺らって、見えるもので支配されてるから、あの、そうすると、それがいけないんじゃないけど、でもやっぱり美しい花ってのは、外側の美しさ、華やかさの背後には見えないところに根っこというものがあって。ドロドロした地面 に根を張って、栄養を吸収しながら輝かせてるっていう部分を持っている。もちろん外側の太陽や雨もあるんだけど、やっぱりこぉ、すべてに表と裏があってね、それが一つなんだ
 
  世の中は表だけがすべてだと思って、裏の部分ってのをあまり語らないし、逆に見えないしわからないじゃないかで済ましちゃうんだけど。
でも、見えるものってのは見えないところから来てるんだ、ってね、そういう言葉もあるけど。 俺は、スピリットってのは見えないけど、携帯電話の電波だって見えないのに働いてるんだから。見える携帯電話の話しばっかりするけど、でもこの見える携帯電話の背後には見えない受信があるわけでしょ。
編集 見えない世界をきちんともってるということですね。
  だからやっぱりそういう部分にこれからの時代、目を止めていかないと。
俺50代でモデルエージェントにスカウトされたんだけど、結構今いろんなのやってんだ。俺は自分自身を表現者だと思うわけ。内側にあるものを表に現すわけでしょ、表現ってのは。
   
  芸術ってのを追い求めていく人はね、外側ばかりを見ていかないと思うんだよね。やっぱり見えない世界にアンテナ向けながら、それを表現する人たちが芸術家だと思うんだよね。 自分の中にある、内側のものをいかに自由に表現出来るかっていうね。
   
  でも一般的な社会ってのは見えるもので判断される、損得で判断される。 確かにお金は大切だけどそれより大切なものがあるんだというのが俺の仕事ですからね。 「金」も大切だけど、「金」以上に大切なものもあるんだ、っていうね。
   
  これからの時代は、モデルでもある程度の生き方持ってることが必要じゃないかな。 ますますこう、いろんな映像も研ぎすまされて、いろんな、写真の撮り方や、映像の撮り方があるけど、やっぱり、こう、作ったものじゃなくて、その人の本質がやっぱり現れてね。 回りのスタッフもそういうものを見て、お互いにコラボレートしながら表現していく方向にこれからは絶対向っていくと思うんだ。
   
  ただ、今はまだ作ったものの方が多いけど。だからテレビなんかでも見たいから見るというよりも、見せられちゃってるっていうかね。うまくね。
音楽なんかも、いい、悪いっていう見分け方ってのは好みだと思うんだけど、その好みが、見えないものを見つめている人がそういう見えるものを判断するっていうよりも、見えない世界が全然わかんない人が見えるものだけで判断してる。
俺もメッセージでよく語るけど、「あの人はきれい」という表現だって、イメージの洗脳を受けて「きれい」というマニュアルがあって、それに照らし合わせて物事を判断してるみたいだね。
   
  でも、美しいってのはもっと内側から醸し出されてくるもんだと思うんだよ。
やっぱ、花が美しいってのは 外側だけじゃなくて根っこのドロドロしたとこも含めて美しいと思うんだよ。だからそういう意味ではすごく、なんていうの、その、モデルやりながらね、俺はそういう部分を分かる人とコラボレートしてんだけどね。 そういう人とは合うけど、外側で振り回されている人の場合は、損得と金もうけの社会の価値観の洗脳を受けている人たちに認められるためのものを作ってるから、レベルは、俺、そんなにすげーとは思わないわけ。
つづく
アーサーホーランドへのメールは下記のアドレスへ(件名にアーサーと書いてください)
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