週刊アーサー、不定期便

昨日の続きです。 こうやってアーサーは笑い話のように言いますが、 ほんとは結構大変なことなのでしょうね。 ぜひ、ミラクル人生を味わってください。
<第8回 沖縄の兄弟、その2>

二人が刑務所の中でどういう風に出会ったかというと、この沖縄のやつはKという名前なんだけど、Kがたまたま刑務所の中で聖書読んでた。
そしたら、その兄弟が、「あのぉ、Kさん、クリスチャンなんですか?」って聞いてきたと。
そうしたらKさんそいつ知らないから、「いや、オレはヤクザだ。」と。
「ヤクザだけど、聖書を愛読しているんだ。ヤクザだけど、オレは聖書を読むんだ。」って言ったわけよ。
いや、別につっぱんなくったって良かったのにさ。

その拘置所にいた奴もね、「僕も聖書読むんです。」って言ったわけ。
で、アーサー先生のことをそこで聞いて「是非、アーサー先生に会ってくれ!」って言われたと。

結局、Kは13年間くらって1月に出てきたんだけど、出てきたときに沖縄の抗争事件で活躍したってことで親分が昇進させてくれて、幹部に昇格したわけ。
そして、マンションも与えられて、マンションで生活してたの。

刑務所の中には仕事の時間ってあるからさぁ、木工とかいろいろんな仕事をやるわけだよ。 そこで、少しお金をもらえるんだよね。
Kは、「自分の悪い罪で入れられて、働いて積み立てたこのお金を、微々たる金額なんだけど、貧しい子ども達のために捧げたいといつも思ってた。」と。
で、「教会に献金したいと思ってたんだけど、親分さんが入れてくれたそのマンションの窓をあけたら目の前に教会あった、十字架がついて。」
「ビックリして、ここに持って行こうと思って、今持って来たんだ。そしたら牧師さんは英語しか話せないけど、ここにアーサーさんがいるっ!こんな不思議なことは無い。」ってさ!

そしたら、横に子分がいるんだよ。
そいつが俺に、もう半べそかきながら話すわけよ。
「あのぉ、アーサーさん、俺*バラバのことを刑務所で読んだんだけど、あいつら本当にヤクザなんですかねぇ?」って言うわけ。
「宗教を隠れ蓑にしてるようにオレは思えてならないんだ。どうなんですかねぇ?」って。
「じゃぁ、彼らと話して聞いてみたら?」みたいな話しをしたら、「彼らも変えられたんですね。なんだろなぁ〜。」ってさ。
で、Kは、「先生、俺は悪いけどヤツらみたいにヤクザはやめられない。やっぱり親分に恩義があるし、幹部にまで昇進させてもらったし、マンションも与えられてるし、ヤクザの仁義としてこの親分さんを捨てることはできない」…とね。
でも、 「俺はイエス・キリストを信じていきたいんだけど、ヤクザやりながらクリスチャン出来ないですかね?」って聞くから、「できるよ!」って言ったの。
注:バラバ--->かつてはやくざだった人たちがクリスチャンとなり、その後アーサーの活動を通 してミッション・バラバを結成。現在牧師として活躍している人もいる。)

「イエスは今の君のレベルから付き合ってくれる。イエス様のことがわかればもっともっとね、どうすべきかが見えてくる。」と。
「これ辞めないとクリスチャンになれないんじゃなくて、ヤクザでも教会に来い。今日ここで話すから来いよ!」って言ったら、「こんな私でも行っていいんですか?」なんて言ってんだよ。
そして、横でボサッとしてる子分にKが、「おい!お前に言わなかったけどオレは聖書を読むんだ。オレはイエス・キリスト様を信じているんだ。」と。
「でも、ヤクザは辞めんからなっ!それだけはわかってくれなっ!」って。
「もちろんです。兄貴〜ぃ…。」みたいなことやってんの。
漫画かよ〜。みたいなさぁ…。

そしたら、Kが俺の集会に来たの。
俺、英語と日本語のバイリンガルで、「今日ここにね、刑務所から出てきたばかりのヤクザの人が『こんな私でも教会に来ていいんだ』っていうことで、来てる。」ってやったんだよ。
そしたら、Kはメッセ−ジの最中ワンワン泣き始めちゃって
「イエス様信じたい人、洗礼受けたい人、手上げて。」って言ったら、手上げてるわけよ!
「今日のこの集会はわしの為にあったあ。」なんて言ってるわけさ!

で、携帯電話で自分の娘に、「今、教会にいるんだぁ!」って言ったら、娘に「嘘つけ!おやじぃ〜。」ってゲラゲラ笑われてんだよ。
「 いや、ほんとに教会にいるんだ。」「親父また嘘ついてんのかぁ〜!!!」みたいな話しが聞こえて来るわけさ。
「ここにアーサー先生がいるから、俺が教会にいることを説明してもらう。」って。
「もしもし!!」って俺が言ったら、向こうが「えっ?!本当に牧師さんなんですか?」って。
「そう。君のお父さんは今教会に来ているんだよ。」
「え?!本当ですかぁ???」みたいなことになってさ!

漫画だったよ。ほんと。
だから、おもしれーよなぁ。拘置所に何回も何回も面会に行ったのに、どこの刑務所に送られたかわからなくなった。
そしたらその刑務所にKが入ってきて、聖書読んでて、声かけて、友達になって、俺の話になって。
そしてそこで働いた金を貧しい子どもの為に捧げたいと思って帰って来たら、親分が「お前、良く頑張ったんで昇進だ、幹部だ、マンションだ。」って、窓開いたら教会があったと。
「ここに献金持って行こう。」っとそこに俺。
ね、おもしろいよね!
つづく
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