週刊アーサー、不定期便
またまた、ひとりの青年に出会いました。出会いイズビューティフル。そう思える人生って楽しそうですよね。

<第9回 ある青年>

この話しはしたっけなぁ?
去年あるクリスマス集会に行ったんだよ。
俺はそこで自分の体験談なんか話したんだ。
「マリファナ吸ったりうんぬんしてワルしてたけど、イエスに出会って変えられた。」みたいなさ。
で、その集会終わったら、ひとりの青年が立ってるの。
背の高い結構ハンサムなさぁ。
その青年が俺のとこ来て、「アーサーさん、私もアーサーさんと同じような人生を過ごしてました。」って言うわけ。
20代後半で、まだ若い感じなんだけどね。

彼が言うには、「実はおじいちゃんが牧師で、自分も神学校行ってたんだけど、神学校のお金払えなくなって、そして、途中で辞めた。」と。
で、ある人から、タイから薬物を持ってきて日本で売ったら儲かるって話しを聞いて、タイによく行くようになったんだって。
あるとき、薬物を買って、それをチューブに入れて飲みこんで飛行機から出て来たんだけど、マリファナかなんかのかけらがポケットに残ってて、それを犬が嗅ぎ付けて、結局捕まってレントゲン撮られたらバッチリ映っててバレたんだって。

それで警察病院に入れられて、5日間ずっと5人くらいがまわりを囲んで、ウンコ出るのを今か今かと待って、出てきたときに現行犯逮捕で、3年間くらって刑務所に入ってたんだって。
そして、「ついこの前、出てきたばっかりなんです。」ってわけ。
で、「今日ここに来れて嬉しいです。」みたいな感じで言ってるからさぁ、「今までのお前の人生、絶対マイナスじゃないぞ!お前はこれから、その体験した部分を肥やしとして人の為に生きて行け!」って話しをしたんだよ。
でも、良い青年だったよ!
いろんな人生があるんだなぁ〜、って思ったね。

おじいちゃんが牧師で、自分も神学校に行って途中で辞めて、今度はタイに行って、大麻密輸をして捕まって、刑務所行って、やっぱり「出てきたときのご飯は美味しかった。」とかって言ってたよ。

つづく
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