会場の扉が開いた時から、
俺にとってはその集会がスタートしてる。
もっと言うと、その数日前から、
着るものを考えたりしながら、
まだ見ぬ聴衆に訴える準備をしている。
すでにテンションが、上がってるわけだよ。
そしてメッセージは、その場の雰囲気で、
いろんなコンビネーションを考える。
自分の中の、ある部分は
無の状態にした時に出てくる言葉が、
一番フレッシュなんだ。
以前聞いたような話しでも、
聞く側のテンションとか、
いろんなことのコンビネーションで
流れが変わるからね。
だから、無の状態で出ていって、
アンテナをいろんな方向に向ける。
要するに俺自身が、タイトロープ、
どうなるかわからないという絶壁に立たされて、
アンテナを広げながら、
出てくる言葉にスピリットを乗せて語る。
俺は、そこで勝負してる。
そういう意気込みでやることが大切なんだ。
それは、プロレスじゃなくて、格闘技なんだよね。
話しを聞いてる人の中には酔ってる奴もいる。
だからまじめに理論的な話しをしても白けるだけ。
そういう雰囲気の中で、流れにどう乗るかは、
自分の感性で勝負するしかない。
ある人は、俺の話はあちこちに
飛ぶっていうけど、確かにそうだよ。
俺は論理的に話をしようとは思っていない。
そうじゃなくて、
その場で発されていたエネルギーが
熱かったなあとか、
強かったなあとか、
感じでもらえればそれでいい。
ピカソの絵みたいに、
ボーンと描いたものから、
なにかを感じてくれればいい。
余韻が残ればいい。
何か教えるっていうと、
教育者タイプの人たちは、
論理的に「教える」ってことを考えるんだよね。
でも俺がメッセージをする時はそうじゃないんだよ。
ありがとうとか感謝とかね、
人生ってつらいこともいっぱいあるよな、
人間って完全完璧じゃないよな、
でも、生きていくって大切だよな、
悲しいこともあるけど、
でもピンチはチャンスだよな、
とかそういうのを全部ミックスして、
フレッシュジュース。オンザロックで、はいどうぞ!
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