第841回「苦難の中の勝利」
王の即位についての預言的な詩編で、イエス様についての預言もこの詩の中に含まれています。ふと、心に留まった言葉は、「敵のただ中で支配せよ。」というものです。「敵のただ中」というのは、周りを敵に囲まれている状況ですから、とても勝利を宣言できるような感じではないはずなのですが、神様が権威をお与えになり、勝利を約束してくださることを信じて敵の中で、しっかりと、神様の支配と神様の勝利を信じるようにと勧められています。
これは、一見、矛盾しているように見えますが、苦難の中でこそ神様の勝利を見るという姿勢は、まさに、信仰者の基本なのかもしれません。有名な詩編23にも「わたしを苦しめる者を前にしてもあなたはわたしに食卓を整えてくださる。わたしの頭に香油を注ぎわたしの杯を溢れさせてくださる。」(23:5)とありますよね。
苦難の中で、絶望しない生き方こそ、信仰者のあり方なのかもしれません。
パウロはこう書きました。
「ところで、わたしたちは、このような宝を土の器に納めています。この並外れて偉大な力が神のものであって、わたしたちから出たものでないことが明らかになるために。わたしたちは、四方から苦しめられても行き詰まらず、途方に暮れても失望せず、虐げられても見捨てられず、打ち倒されても滅ぼされない。わたしたちは、いつもイエスの死を体にまとっています、イエスの命がこの体に現れるために。」2コリント4:7-10
誰でも苦しみや、敵には遭遇したくありませんが、私たちは、どこかでそういう状況に直面することがあるのです。でも、神様の力や権威、約束や愛が届けられていることを思い出し、そこに信頼をしっかりおいて、希望を持ち続けることってとても大事なことなのです。
希望は神様のなかにきっとあふれています。
祝福が届きますよう、心から祈ります。 |