本物の牧師が語る聖書からのメッセージ!


話が終わると、シモンに、「深みに漕ぎ出して、網をおろして魚をとりなさい。」と言われた。するとシモンが答えて言った。「先生。私たちは、夜通し働きましたが、何一つとれませんでした。でもおことばどおり、網をおろしてみましょう。」そして、そのとおりにすると、たくさんの魚がはいり、網は破れそうになった。

ルカによる福音書、5:4〜6

第892回「頑固より柔軟」

前の晩、夜通し漁をしても何も収獲がなかった漁師ペトロに、大工として知られていたイエス様が「網をおろして魚をとりなさい」と語ったとき、反応はどうだったのだろうと思います。間違いなく、ペトロには、ちょっと面倒だなあという気分があったに違いありません。とはいえ、「でも、おことばどおり、網をおろしてみましょう」と言う事ができたペトロの心の優しさというか、柔軟な対応によって、彼は奇跡を体験することができました。自分の経験上の主張を断固として押し通していたら、彼は漁師としてのプライドは守れたかもしれませんが、イエス様の弟子になることはなかったでしょうし、イエス様の奇跡をこんなに身近で経験することもなかったのです。

頑固さは時には良いものになりますが、ことイエス様からの促しと衝突することになった場合にはその頑固さは危険な毒になります。神様からの促しに対して、心をかたくなにせず、お言葉とおりになりますようにという思いで従いたいものですね。マリアの言葉が思い出されます。受胎告知を受けたとき、彼女はこう言いました。

『マリヤは言った。「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。』ルカ1章38節

神様に対して「あなたのおことばどおりになりますように」という姿勢こそ信仰の原点なのかもしれません。

祝福がありますように。

関根一夫

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