鈴木雪夫、ロシアへ行く
第1回「プロローグ、その1」
編集 日経新聞にインタビューが載ったそうですね。
どのような内容の記事だったんですか。

鈴木

オクタビストということについて
書かれた記事なんです。
オクタビストという存在に
興味を持ってくれて、
ぜひ紹介したいということに
なったんですよ。
こっちとしても、
単にバスということではなく、
オクタビストというポジションを、
音楽的な意味も含めて
もうちょっと知られたいと思っていたので、
願ったりかなったりでしたね。
少しずつ紹介してたんですけど、
そういうメディアに載らないと
なかなか知ってもらえない。

編集 反響はいかがでしたか。
鈴木 大きかったですね。
先日、ひとつコンサートが
あったんですけど、
問い合わせが何件か来ましたよ。
あんまり大きなコンサートじゃ
なかったんだけどね。
家にも直接5通くらい手紙が来て、
「晩祷のコンサートについて教えてくれないか」
「出来たら一緒にやれませんか」とかね。
さすがに日経ですね。
編集 今年の1月には
ロシアに行ったそうですけど、
そのことにもふれてるんですか。
鈴木 ちょこっとだけです。
ロシアに行ったということと、
コンサートをやった場所のこと。
あとは、僕のプロフィールの紹介ですね。
編集 そのロシアでのコンサート旅行について、
いろいろお聞きしたいんですけど、
ロシアには何回か行ってるんですか。
鈴木

いや、初めて。
今回はロシア正教の曲を
本場ロシアでやるというコンサートでした。
2回コンサートをやったんですけど、
1回目はモスクワ音楽院の
ちゃんとしたホール。
2回目はペテルブルグの修道院の
大聖堂でやりました。

編集 そのコンサートは、日本で企画したんですか。
鈴木

そうです。
トロイカという
音楽事務所があって、
そこが企画しました。
ラフマニノフの
「晩祷(ばんとう)」という
合唱曲があるんですが、
それを歌いに行った。
晩祷は典礼曲を
アレンジして完成したもの
なんだけど、
他の人のいろんな曲と比べても、
最高傑作じゃないかと言われてるんです。
今回ロシアに行った合唱団は、
10年くらい前から
その曲を歌っているんだけど、
その曲の中に超低音があるんです。
その低音なしには楽曲が成り立たない
というとで僕のところに話しがあって、
数年前から参加してます。

編集 その合唱団は
日本でのコンサートは
やっていたんですね。
鈴木

毎年1回、ずっとやってて、
すでに7回。
全曲演奏。
今年はまた10月に
目白のカテドラルでやりますよ。

編集

晩祷という曲だけをやるんですか。

鈴木

そうです。それだけをやる。
ロシア民謡とか 、
いろんなレパートリーがあるけど、
ただひたすら毎年晩祷だけをやる。

編集 それが10月ですか。
鈴木 10月15日です。
編集 へ〜え、人は結構集まるんですか。
鈴木

だんだん集まってきましたね。
昔は4〜500名の
キャパの会場でやってたから、
少し値段を高くせざるを得なかったんです。
もうちょっと多くの人に
聴いてもらおうということで、
値段を下げて広い会場ということで、
カテドラルでやることになったんですね。
1000人くらい入るところだからね。
去年は1100人で、毎年確実増えてますね。

編集 すごいですねえ。
鈴木 うん、すごいですね。
開場前から人がずらーっと並んでますよ。
編集 今年はそれをロシアでやろう
ということになったんですか。
鈴木 そう、去年の夏くらいに
その話があってね。
それ以前にも
一度ロシアに行かないか、
っていう話しがあったんだけど、
その時は全然行こうと思わなかった。
…つづく
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