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汽車の中の弁当はどうだったんですか。 |
鈴木
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あれは、まあまあ。
サラミとチーズとヨーグルト。
あと、瓶詰めのイクラ。
それをパンにのっけて
サンドイッチで食べるんだけど、
それはまあまあ。
うん、あっちのほうが
おいしかったな。
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やっぱりいまだに流通
とかが悪いんですかねえ。 |
鈴木 |
おいしく食べられるものを
つくるという発想に、
まだいってないんじゃないかな。
モスクワのホテルでも、
近くにお店があったから、
行ってみた。
そんなに大きくないところだけど、
お酒とかチーズとかが並んでたから
入ってみたんだよ。
そしたら、豚肉の塊が2つ。
鶏肉が一羽そのまんまで2つ。
チーズが4、5本ポンポンポンと
置いてある。
店員さんも「ふ〜ん」って感じで
座ってるだけ。
たばこやガムの売り場には
小さな窓があいてて、
そこに人の顔が見える。
その窓にむかって欲しいものを言うと、
それが出てくる。 |
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自動販売機じゃないですか。 |
鈴木 |
僕らから見ると、
絶対量が少ない
と思えるけど、
それでも以前に比べると
格段によくなったって言ってた。 |
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う〜ん、世界は広い。
まだそんな感じなんですねえ。 |
鈴木 |
サービス業って感覚が
ないんじゃないかな。
まだ時間がかかるよ。
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それで観光は出来たんですか? |
鈴木 |
次の日は
午後からコンサート
だったんだけど、
その日の午前中に
やっと出来た。
エカテリーナ宮殿といって、
エカテリーナ女王が別荘として使っていたところ。
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ロシアくわしいですね。好きなんですか。 |
鈴木 |
いや、全然。
この宮殿がねえ、
どう見ても全長300mはある。
冬の間の別荘らしいんだけどね、
教会付きの。
ここには世界から取り寄せた美術品が
あるんだけど、
日本の古伊万里も壁に埋め込んであった。
庶民の生活は貧しかったはず
なんだけど、贅の限りを尽くしてたんだね。
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はあ、革命が起きるはずですね。 |
鈴木 |
午前中に観光をして、
午後からはコンサート。
スモールヌイという大聖堂。
今は観光地になってるけど。
その大聖堂は、
昔火事で屋根が焼けたそうなんですよ。
火事で屋根が焼けるというのは、
悪魔が降りたということで、
そこでは礼拝しなくなるんですよ。
そこにちょっとでかい聖堂があって、
不便な場所ではあるけど、
とにかくそこでやろう
ということになった。
そこに地元のテレビ局が4つ来たんですよ。 |
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どこかで情報を聞きつけて
来たんですかね、
日本からすごいのが来たって。 |
鈴木 |
すごいかどうか分からないけど。 |