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どこかで情報を聞きつけて
来たんですかね、
日本からすごいのが来たって。
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ここで
歌いました。
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みんなで
入って行きます。
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すでにロシア化しているメンバー。
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鈴木
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すごいかどうか分からないけど。
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変わったのが、来た? |
鈴木 |
日本人のくせに
スラブ語の曲をやる、
というような意味じゃないかなあ
と思うよ。 |
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ところでその合唱隊
というのは何人くらい? |
鈴木 |
36人ですね。
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演奏はどうやってやるんですか。 |
鈴木 |
アカペラ。
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あ〜あ、アカペラで。 |
鈴木 |
晩祷のような宗教曲は、
ずっと埋もれてたんだけど、
その曲を日本人がスラブ語でやる
ということで、
テレビ曲が来たんですよ。
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テレビに出演。右端が雪夫さんです。 |
僕がしゃべってると
テレビ局の人たちが
「ロシア民謡を歌ってくれませんか?」
って、やって来るんだよ。
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やばい!
帰れなくなっちゃいますよ。
その声を聞くと、
他人のような気がしなくなるんですかね。 |
鈴木 |
そうだろうね、
こういう声を聞くとね。
なんで日本に
こんな声の人がいるの?
って嬉しそうに寄ってくるんだよね。
まあ、その演奏もよかったんですよ。
その会場に合ってたね。
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みなさん熱心に聴いてます。
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そこで1日。
1回公演ですか? |
鈴木 |
そう、夜1回。
もう亡くなった人なんだけど、
ロシアの現代作曲家で、
シュベリドフって人がいるんだよ。
ソビエト時代の人。
そのシュベリドフの甥にあたる人が
コンサートに来てたんだよ。
その人が指揮者のところに来て、
「叔父のシュベリドフが作った
合唱曲があるんだけど、
ロシアではあまり歌ってくれない。
この低い音が出ないとだめなんだけど、
あなたたちの合唱団には
オクタビストがいるから、
やってくれないか。」
って言ってきたんだよ。
コンサートの翌日には
メンバーは日本に帰ったんだけど、
僕は3度目の透析があるから
もう1日滞在して、
透析が終わってから、
指揮者夫妻と事務所の社長と一緒に
シュベリドフの甥の家に行ったんです。
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やさしそうなお医者さんと、えらいきれいな看護婦さん。透析を終えて。 |
彼は非常に敬意を表してくれて、
「これが叔父さんの楽譜なんだけど、
ちゃんとオクタビストが
いるからやってくれませんか。」
ということで、楽譜をもらってきた。
出版したのはいいけど、
誰もやらないんだって。
CD-ROMでひとつだけ録音が残ってるけど、
ロシア人じゃなくて
フランスの合唱団に
歌ってもらったんだって。 |