「会わなくなったら、その人は
自分の中で死んだも同然」
そんな言葉が小説の中にでてきた。
その時は、そうかもとだけ思ったけど、今は違う。
「生きていればいつでも会える、
死んだらもう会う事ができない。
大切な人には会わなくちゃ、連絡しなくっちゃ。」
毎日誰かの「死」が側にある「葬儀」という仕事。
それでも忘れちゃうんだ。
自分の友人が不慮の事故で突然亡くなって、
私はまた思い出す。
誰だってそう、身近な人が亡くなった時に思うんだ。
「人はいつ死ぬか分からない。
だから悔いの残らないように生きなくちゃ」と。
またきっとすぐに忘れちゃうのかもしれない。
でも、この友人の死がキッカケとなっ て、
私は今まで自分を誤魔化してきたキモチや、
グズグズしてきた事にケリを付けたくなった。
白黒つけよう。
人生は長いようで短い。
単純かもしれない、
それは私が東京に出てきて初めての舞台を共にした友人。
でもこの友人にはいつも言われていた。
「いつまでもグズグズしてないでハッキリしなよ」
と、よく怒られていたんだ。
その言葉が何よりも先に思い出された。
もう大分前の事なのに。
人は、その時に誰かにしてもらった事や、
貰ったものの事はアッサリ忘れちゃうん だ。
結局皆、自分がよければいいということなのか?
でも、誰かの為の労力、
例えば怒られなくなったら終わりなんて言うけど、
誰かの事 はほおっておけば、
それでいいはずなのに、
ついつい口を出し、
手を貸し、
損した気分になる事もある。
でも、自分がしてきた事、
自分って存在を後悔してはいけないって思う。
失敗して、挫けて落ち込んで・・、
だけどそのピンチをチャンスに出来れば
また大き くなれる。
だから生きている間に、
会いたい人に会って、
沢山話をして一緒に笑う。
例えば、ディズニーランドに行く。
沢山の人の中で知人に会う確立は低い。
って事は、そんなに居る人の中で出逢った人というのは、
なんて不思議な事なのだと 思ったりする。
だから、ましてや仲良くなる人なんて
乙女チックに言えば「運命」って感じのもの だ。
知り合うべきして知り合ったと思いたい。
知り合わなければよかったなんて人はいないとも。
人を見る目というのはとっても大事だけれど、
人と付き合うのって損得じゃない。
お互いに何か引き寄せるものがあるからだし、
同じクラスでもその中で親友となると
なかなか出会えるものじゃない。
そこに大好きだった大河ドラマの「利家とまつ」が
何故好きだったか思い出す。
それは、「人を信じることの大切さ」
これがテーマだったから引き寄せられたのかも。
人は突然死んでいく。
何故生まれ、何故死ぬのか?
なんて究極の問題で、
そんな事を考えるよりも、いかに人生を楽しく、
出逢ったという事を貴重に思い、
自分に出来る事に取り組み、
悔いの残らぬ様に過ごしたい。
以前何処かのお坊さんが書いた言葉にこんなのがあったっけ。
「人は泣きながら生まれ、その時周りは笑顔に包まれる。
だから自分が死ぬ時には、 自分は笑顔で、
周りは涙で送る様な、そんな死に方をしたい」
友人が死んだ、
そして友人に言われた言葉を思い出した。
後で、今度、いつか・・・・・・・。
後回しにしていると、大事なものを見過ごし ちゃう。
大切な人には会って、話して、そして一緒に笑いたい。
もう二度と友人の葬儀に行くなんてイヤだ。
そして葬儀に行かなければ、
友人は何処かで生きている気がするけれど、
葬儀に行って死を受け止める。
会わなくなったらその人は心の中で死んだも同然。
そうならない様に、大切な人には会わなくちゃいけない。
そして本当に大切に思う人とは、
心とココロをぶつけたい。
自分の為に何をしてくれるからではない。
真の友情とは、真の愛情とは、無償であること。
そして、感謝だと私は思っている。
信じすぎてバカをみても、後悔することはない。
「愛とは決して後悔しないこと」なのだと、
父の好きだった映画は言っていた。
もう一度周りを見渡そう。
自分の愛している人たち。
真正面から向き合って、
いい時も悪い時も辛い時も悲しいときも楽しいときも
嬉しい 時もどんな時にも、私はあなたの見方だと、
そう心から言ってくれる人があなたには何人 いるのだろうか?
どうか見失わぬように、心してしたい。
祭段に飾られた3年ぶりの彼女の笑顔に、
「なにしてんの?なにやってんの!」
怒りの言葉しか出なかった。
でも私には聞こえてきた彼女の声。
「そっちこそ、いつまで同じことグジグジしてるの?
ハッキリしなよ。 そして、悔いのない人生をね」
彼女の力にはなれなかったけど、
言葉を受け取った。
悔いのない様に、自分の思うように突き進もう!
失敗して転んだらまた起き上がればいい。
そして私には転んだ時に、
「大丈夫?」と手を差し伸べてくれる大切な人達が居る。
絆創膏や湿布をくれる人も居る。
忘れないようにしなくっちゃ。
大切なものは側にある時は気付かない。
でも、気付いた時に遅かったではないようにしていこう。
たまには、声に出して伝えよう。
恥ずかしがっている場合じゃない。
「ありがとう。そして、これからもよろしく」
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