第5回「良い意味の制度化、悪い意味の制度化=区別化」

久しぶりのコラムになりますが
仕事場の法人化、結婚、その他の問題を乗り越え
やっと落ち着きを取り戻した生活になりました。

最近考えていたことがあります。

それは、今日本の色々所で制度が作られています。
利用する人にとって使いやすい、
使うことによって益となるものばかりなら
どんどん増えてほしいと思います。 

しかし残念ながら多くの制度は
中からではなく、外から作られているのが現状です。 

最近の制度といえば、
介護保険によるデイサービス、
ホームヘルプサービスなどがあると思います。 

私が勤める施設や、知的・身体・中途障害施設には
60歳を越えた利用者が多くいます。 
心に病をおった方を取り上げて言えば、
病院や保健所の他に
行ける、
時間が過ごせる、
人と交われる
数少ない場所が作業所なのです。 

特に引きこもりがちな方や
年をめして一人暮らしの方には
なくてはならない居場所です。 

それが今、
行政は作業所の利用年齢制限を
60歳まで段階をおって引き下げようとしています。 

60歳以上の人は 介護保険が適用されるから
そちらの制度で デイケア・ホームヘルプを
受ければいいと言うのです。 

また、身体障害者の人にとって、
どういうふうに使うことが出来るというのでしょう? 

外から表面的に見えること、
特に年齢を見て判断し、
区別しているだけです。
 
共通の悩み・問題・話しを持っている仲間だから
一緒にいられる、
だから引きこもらずに家から出て来られる、
そう言う方が多くいるのに
年齢という表面的なもので制度化し、
区別化を図るのは
本当に良い意味での制度ではないと思います。 

このこと考えている時に、
自分自身も反省することもありました。 

自分も私生活や人付き合いの中で、
誰々の友達だからとか、
こんな雰囲気の人だから
こんな感じの人だとか考え、
こんな感じに接したらとか、
こういうふうに付き合えば
など無意識のうちに考え
行動しているなと思わされました。 

個人の内面や必要を見ずに
色々なことを決めてしまっているのは、
色々なことが制度化される中で
表面的なことを見、
その場・状況・人の内面と必要を考えずに
判断しているのと
似たようなことだと思わされました。 

自分も同じようなことを
してしまっていると考えさせられました。 

人間の弱さと言うか単純さなのでしょうか? 
個人と個人、人と人との交わりを
もっと大切に持てたらと思うこの頃です。 

では今日はこの辺で。

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